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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍(1)
nedaplatinを用いた化学療法に対し過敏反応を示した症例


塚崎 雄大, 足立 克之, 有本 貴英, 川名 敬, 中川 俊介, 八杉 利治, 矢野 哲, 武谷 雄二
東京大学医学部附属病院女性外科


 【症例】67歳4回経妊1回経産の女性.卵巣癌2c期(漿液性腺癌)に対し根治手術後の補助療法,また再発治療としてcarboplatinをkey drugとした化学治療を行っていたところ通算9回目の投与中に過敏反応を生じた.platinum sensitiveな腫瘍であったので白金製剤をnedaplatinに変更したが,変更後2回目の投与中に再び過敏反応を生じた.【考察】carboplatinは白金製剤の一種であるがcisplatinに比して嘔気・嘔吐が軽度で腎毒性,神経毒性が少ないことから現在,婦人科悪性腫瘍に対する化学療法で広く用いられている.その一方で過敏反応のため治療の中止,変更を余儀なくされる症例も少なくない.当科ではcarboplatinに過敏反応を示した症例のうち6例に対して,同じプラチナ製剤であるnedaplatinを投与した.その根拠としては,大規模なStudyはないものの同じ白金製剤であり効果が期待できること,後発品でありながら各種副作用が軽減できるという報告があることから過敏反応の頻度も低く抑えることが可能であるかと期待されたからである.実際,5症例に対し過敏反応の再発を認めず,かつ一定の治療効果をあげることができた.しかし,今回我々は初めてnedaplatinに対する過敏反応を体験し,carboplatinとnedaplatinにおける交差反応(cross-reaction)が起こりうることが判明した.今後は,プラチナ製剤感受性の高く,今回のようなリスクについても十分に理解できるインフォームドコンセントが確立できる患者のみでnedaplatinは施行される意義を持つと考えた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 306-306, 2007


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