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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍(1)
当院における卵巣癌Ic期の予後に関する検討


伊藤 嘉佑子, 林 茂徳, 松本 直, 上野 和典, 中川 博之, 山下 博, 新井 宏治
国立病院機構東京医療センター産婦人科


 【目的】I期卵巣癌における手術操作に被膜破綻が予後に影響を与えるかどうかについては一定の結論が得られていない.また国内において明細胞腺癌のIc期に占める割合は他の組織型と比較し高い傾向にあると報告されている.今回我々は,Ic期の卵巣癌における予後への影響について被膜破綻および組織型特に明細胞腺癌において統計学的検討を行った.【方法】1995年から2005年までに当院で初回治療を行った原発性卵巣癌を対象とした.症例は進行期(Ic(a)期:21例,Ic(b)期:19例),組織型(非明細胞腺癌:29例,明細胞腺癌:11例)にそれぞれ分類した.進行期および組織型の再発率,生存率についてLog-rank testを用いて統計学的に検討した.【成績】1)Ic(a)期とIc(b)期の再発率,生存率において有意差は認めなかったが,5年無病生存率はそれぞれ73.4%,73.4%,5年累積生存率はそれぞれ90.2%,100%でありIc(b)期において予後が良好である傾向を認めた.2)明細胞腺癌とその他の組織型における5年無病生存率はそれぞれ80.0%,83.7%と有意差を認めなかったが,5年累積生存率はそれぞれ80.0%,100%と明細胞癌で有意に予後不良であった(P<0.05).また再発した明細胞腺癌の2例はいずれもIc(a)期であり,再発後の治療が奏効せず死亡に至った.【結論】Ic(b)期はIc(a)期と比較して予後が良好な傾向を認めた.Ic期の卵巣癌においてIc(a)期特に明細胞腺癌は他の症例と比較して再発後の予後が不良であるため,初回治療が重要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 307-307, 2007


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