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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍(2)
当院で経験した卵巣癌肉腫の3例


渡邊 敦子1), 和田 康1), 渡邊 弓花1), 吉岡 範人1), 大原 樹1), 奥田 順子1), 鈴木 直1), 小林 陽一1), 小野 晃子2), 田所 衛2), 木口 一成1), 石塚 文平1)
聖マリアンナ医科大学産婦人科1), 聖マリアンナ医科大学診断病理学2)


 卵巣癌肉腫の頻度は全卵巣癌の1〜2%未満と稀であり,確立された治療法がないことから特に予後不良と考えられている.今回我々は,平成10年から平成18年の全卵巣癌268例中に卵巣癌肉腫3例(1.12%)を経験したので文献的考察も加えて報告する.(症例1)70歳,腹部膨満感を主訴に受診し,卵巣癌を疑い手術施行となった.病理診断は卵巣癌肉腫(平滑筋肉腫),進行期は3c期であった.術後化学療法(TC療法)を開始した直後に上腹部再発腫瘍を認めたため,腫瘍摘出術を施行した.しかし,その後化学療法レジメを変更するも再発を数回繰り返し,第706病日に永眠された.(症例2)58歳,骨盤内腫瘍を指摘され受診となった.卵巣癌4期を疑い化学療法(TC療法)施行後に手術施行となった.病理診断は卵巣癌肉腫(横紋筋肉腫),進行期は4期であった.完全摘出であったが術後約3週間で骨盤内再発腫瘍と胸水貯留を認め,化学療法(IAP療法)を施行するも奏効せず第305病日に永眠された.(症例3)59歳,腹部膨満感を主訴に受診し,卵巣癌を疑い手術施行となった.病理診断は卵巣癌肉腫(横紋筋肉腫,脂肪肉腫),進行期は3b期であった.術後化学療法(TC療法)開始直後に骨盤内再発腫瘍を認め,腫瘍摘出術を施行した.しかしその後,化学療法(IAP療法,肝動注)を施行するも奏効せず,第318病日に永眠された.今回我々が経験した3症例は,卵巣癌に対する標準的化学療法であるTC療法施行後比較的早期に再発となり,その後も再発・再燃を繰り返し予後不良であった.卵巣癌肉腫に対する治療法の確立が望まれる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 310-310, 2007


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