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<< 学会誌へ戻る 卵巣原発のcarcinosarcomaは卵巣悪性腫瘍の1％程度と極めて稀であり，予後は不良とされている．今回我々は肉腫部分の形態が未分化であったcarcinosarcomaの一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する．症例は52歳，2経妊0経産，数ヶ月前より腹満を認めたため来院し，MRIにて充実性の巨大卵巣腫瘍が疑われた．術前腫瘍マーカーはCA125：243.7U/mlと高値を認めたが，CA19-9，CEA，AFPは正常範囲内であった．卵巣悪性腫瘍が強く疑われたため，開腹したところ左卵巣から発生する小児頭大の腫瘤病変を認めた．腫瘍は大網と小腸を巻き込んで一塊となり，膀胱とも癒着していたため腹式単純子宮全摘術＋両側付属器切除術＋部分小腸切除術＋膀胱腹膜切除術を施行した．術後病理診断にて広範な壊死を伴う未分化な上皮性成分と間質性成分を認め，carcinosarcoma of left ovary（StageIIIc pT3NxMx）と診断された．術後TJ療法を6コース終了し，腫瘍マーカーはCA125：7.0U/mlと順調に低下を認め，また画像上も術後6ヶ月現在再発兆候は認められず，外来にて経過観察中である． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 313-313, 2007 |
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