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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍・その他(3)
激烈な子宮内膿瘍を発症し発見された子宮肉腫の一例


中川 圭介, 中村 泰昭, 落合 尚美, 松本 由佳, 上里 忠和, 五十嵐 敏雄, 梁 善光
帝京大学ちば総合医療センター産婦人科


 子宮肉腫は子宮筋腫との鑑別において特異的な症状が乏しく,また術前の細胞診や内膜組織診にて診断できないことも少なくない.今回我々は子宮筋腫の診断で長期にわたる経過観察中,激烈な炎症症状を呈する子宮内膿瘍の形で発症し手術を施行したところ最終診断が子宮肉腫と判明した一例を経験したので報告する.症例は47歳の2回経産婦.既往歴,家族歴に特記事項はない.平成2年頃から子宮筋腫を指摘されており前医で経過観察していた.平成9年より貧血,過多月経等の症状が出現したためGnRHアナログの投与を開始した.本治療は以後断続的に施行され,総投与期間はおよそ3年9ヶ月に及んだ.今回,平成18年11月頃より不正出血が出現しさらに子宮腫瘤の増大傾向も指摘されていたが経過観察としていたところ,本年3月に突然の39度台の熱発と下腹痛が出現したため骨盤内感染の疑いで当科紹介となった.子宮は小児頭大に腫大しており圧痛が著明であった.血液生化学所見ではHb9.6g/dl,WBC9500X102,CRP9.4mg/dlと貧血と強い炎症所見が認められた.子宮内膜組織診では壊死性膿瘍のみで悪性所見はみられなかったため,消炎後に子宮摘出の方針とした.入院17日目に子宮全摘を施行したところ,最終病理診断は子宮肉腫でありまた著明な血管内浸潤がみられたため,後日両側付属器切除および骨盤リンパ節郭清術を追加施行した.現在のところ高悪性度の子宮内膜間質肉腫が最も考えられ,IAP療法も3コースまで行っている.本症例についての臨床経過の特徴を中心に若干の文献的考察を加えて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 325-325, 2007


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