|
<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る
第114回学術集会(平成19年10月14日(日))
【一般演題】
子宮内膜症 腹腔鏡下手術におけるホルミウムレーザーの使用経験
笠井 健児, 本田 能久, 東條 龍一郎, 古谷 正敬, 藤本 喜展, 齋藤 優, 持丸 文雄
平塚市民病院産婦人科
婦人科腹腔鏡下手術における手術機器,とくにpowered-deviceの進歩はその手技的進歩を支えてきた重要な進歩といえる.近年,当院ではHolmium-YAGレーザーを導入し,腹腔鏡手術に使用し良好な治療効果を得ているので,その適否を中心に報告する.Holmium-YAGレーザー装置は,発生装置(Versa Pulse Select 80,Lumenis社),レーザーファイバー(Slim-line 550,Lumenis社)からなり,腹腔鏡下手術用レーザーガイド付き吸引洗浄嘴管(5mm,アムコ社)を用いて腹腔内に誘導され照射される.色素の有無にかかわらず組織深達度が0.4mmと浅く,軟部組織に対し優れた蒸散・切開・止血作用を持つことが特徴である.また,照射エネルギーと周波数を連続的に変更可能で,手術目的に応じ自由にセッティングが可能である.骨盤内子宮内膜症病巣切除では病変部切除における周辺臓器への影響に細心の注意を払う必要があるが,本法ではその特性から照射による周辺臓器の損傷の可能性が非常に低く,この術式に適した方法であると考えられた.このほか,本機器を用いて行った腹腔鏡下手術例につき,卵巣嚢腫切除,drilling等の治療効果を報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3)
332-332, 2007
|