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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
子宮内膜症
子宮腺筋症の子宮温存手術の試み 吊り上げ法による腹腔鏡補助下子宮腺筋症切除術


渡辺 美千明1), 小野 修一1), 朝倉 禎史1), 平泉 良枝1), 五十嵐 健治1), 茆原 弘光1), 黒瀬 圭輔1), 鴨井 青龍1), 河村 堯1), 竹下 俊行2)
日本医科大学千葉北総病院産婦人科1), 同・付属病院産婦人科2)


 子宮腺筋症切除術は比較的難易度が高く,より安全で確実な手技が要求される.当科の標準術式である吊り上げ法を用いた腹腔鏡補助下筋腫核出術(LAM)に準じて子宮腺筋症切除術(LAAM)を施行し良好な結果を得た.手術対象)子宮温存希望で有症状の子宮腺筋症症例3例.方法)臍底部より挿入した5mmスコープと吊り上げ鈎,下腹部左右の5mm鉗子,恥骨上に置いた約25mmの横切開創を使用.子宮筋層にバゾプレッシン50倍溶液を局注,腺筋症部分の子宮筋層をメスで縦切開,病巣を露出せしめ,単電極ループ電気メスにより腺筋症病変を細かく切除,腹腔外に摘出した.結果)同一術者による成績を示す.腺筋症病変の数は1箇所,部位は前壁1例,後壁2例,年齢は平均37.0歳,最大直径は平均63.7mm,出血量は平均210g,手術時間は平均179.3分であった.手術合併症の発生なし.術後経過は良好で退院まで平均6.3日であった.病理組織学的検討)病巣周囲で充分腺筋症病変を充分摘出でき,正常筋層の切除を僅少に留めることが可能と考えられた.結論)子宮腺筋症は正常筋層との判別が難しいが,小切開創部より手指による触診で補助的に判定することが可能となる.ループ電気メスは繊細な手術操作が可能であり,病巣の細切除が可能で病巣の遺残を最小限に留め,かつ正常筋層の温存に寄与すると考えられる.ループ電極は破断し易いため大きな病巣の切除には超音波メスが有用と思われた.破綻した子宮内膜や子宮腺筋症組織は縫合時に断裂し易くより確実な縫合操作が望まれるが,吊り上げ法による小切開創部からの子宮内膜および筋層の縫合は容易であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 333-333, 2007


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