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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
感染症
母児リステリア感染症の一例


角田 景子, 御子柴 尚郎, 長谷川 潤一, 白土 なほ子, 市塚 清健, 大槻 克文, 関沢 明彦, 岡井 崇
昭和大学産婦人科


 症例:39歳0回経妊,家族歴,既往歴に特記すべき事はない.主訴:性器出血.現病歴:妊娠29週より全身倦怠感が出現,妊娠30週より弛張熱を認め,妊娠31週1日に下腹部痛,少量の性器出血があり外来を受診した.入院時現症:脈拍109回/分,体温37.2℃,血圧136/84mmHg,胸部に異常所見は無く軽度の子宮収縮を認めたが圧痛はなかった.内診所見:子宮口は閉鎖,茶褐色の帯下を認めたが羊水貯留はなかった.超音波検査では胎児および羊水,胎盤に異常を認めなかった.NST上2分間歇の子宮収縮を認め,基線は180bpm,細変動の減少があり,一過性頻脈を認めなかった.観察中に遷延性一過性徐脈が1回出現した.血液検査ではWBC16300/μl,CRP5.6mg/dlであった.以上より切迫早産(妊娠30週),子宮内感染疑い,NRFSと診断し,安静,塩酸リトドリン持続点滴,CMZ点滴で治療を開始,持続胎児心拍モニタリングとした.子宮内感染の確定診断の目的で羊水穿刺を施行したところ,羊水は茶緑色を呈しており,ELは陰性,糖は2mg/dl以下であった.子宮内感染によるNRFSと診断し帝王切開術を施行した.1756gの男児,Apgar scoreは2/3点を娩出した.胎盤は黄染著明であった.羊水,母体血液培養よりリステリア菌が検出,新生児の気道分泌物,髄液,血液からもリステリア菌が検出され母児リステリア感染症と確定診断した.術後は抗生剤をCMZからABPC,GMに変更し,母体は術後経過良好で8病日で退院となったが,新生児は敗血症,DIC,脳出血,肺炎,髄膜炎を併発し,現在集中治療中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 335-335, 2007


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