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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))
【一般演題】
卵巣腫瘍[1] 急性腹症で発症した再発顆粒膜細胞腫の一例
池上 淳, 寺本 勝寛, 永田 育子, 佐々木 重胤, 白石 眞貴, 小野 洋子, 河野 恵子, 伊東 敬之, 永井 聖一郎, 深田 幸仁
山梨県立中央病院産婦人科
64歳の女性,子宮筋腫にて子宮摘出の既往あり.平成17年1月腹部膨満感にて来院.画像診断にて15cm大の下腹部腫瘍および腹水を認めたため,開腹手術を施行した.被膜破綻した右卵巣腫瘍であり,右付属器切除,骨盤リンパ節生検,大網部分切除施行した.肉眼的には残存腫瘍を認めず.病理組織学的には顆粒膜細胞腫であり,1c期と診断され,後療法は施行せず外来でフォローしていた.初回手術より1年4ヶ月後,右背部痛下腹痛にて来院,CTにて右腎極下の後腹膜腔,腸腰筋前面に血腫を伴う直径6cm大と3cm大の腫瘤を,腹腔内にも3cm大の複数個の腫瘤を認めた.E2は89pg/mlであった.顆粒膜細胞腫の再発を疑い,開腹手術となった.右後腹膜腔および腹腔内の再発腫瘍をすべて切除した.再発腫瘍は被膜破綻していた.骨盤リンパ節や多臓器への転移は認めなかった.病理組織学的には初回手術時の病理所見と類似しており,顆粒膜細胞腫の再発と診断された.術後化学療法としてmonthlyTC療法を3コース施行し,外来でフォローしている.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2)
152-152, 2008
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