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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))
【一般演題】
子宮頸癌 術前化学療法が奏効した子宮頚部腺癌Ib2期の1例
真井 英臣, 佐藤 真之介, 長野 浩明, 高木 耕一郎
東京女子医科大学東医療センター産婦人科
子宮頚部腺癌は一般的に扁平上皮癌と比較して放射線療法や化学療法に対して抵抗性を有し,手術可能症例であっても腫瘍の大きなIb2期やリンパ節転移症例は特に予後不良であるとされている.今回我々は,径80×45×83mmの腫瘍径と30mmを超える骨盤内リンパ節転移を有するIb2期症例に対し,術前化学療法としてトポテカン+ネダプラチン療法2クール施行し,腫瘍は54×38×24mm,骨盤内リンパ節は17mmと縮小したところで広汎子宮全摘出術+傍大動脈リンパ節郭清を施行した.腫瘍はendocervixに発生した5×4×2cmの隆起性病変で,病理組織診断は低分化型粘液性腺癌で膣壁浸潤,体部浸潤,子宮傍組織浸潤は認めなかった.また,右腹大動脈リンパ節,右内腸骨リンパ節,右仙骨リンパ節,左閉鎖リンパ節に転移を認めた.術前腫瘍マーカーはCA125 623U/mL,SCC 4.1ng/mL,CEA 19.9ng/mLであったが,術後補助化学療法としてタキソール+カルボプラチン療法を施行し,術後3か月現在,腫瘍マーカー値はそれぞれ5.2,0.5以下,0.7に低下し,化療を継続しつつ経過観察中である.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2)
160-160, 2008
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