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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩・産褥V,その他
人工妊娠中絶がその後の妊娠分娩転帰に与える影響


里見 操緒, 石川 源, 米山 剛一, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科


 【目的】人工妊娠中絶の女性の健康に及ぼす影響のうち,その後の妊娠分娩転帰,すなわち妊娠中,分娩,産褥における合併症発生に与える影響を調査することを目的とした.【方法】2006年7月〜07年12月に日本医科大学付属病院で分娩し,過去の流産歴,人工妊娠中絶歴が明かな825症例を対象とした.人工妊娠中絶歴の有無,機械的子宮内操作(流産手術,人工妊娠中絶術)既往の有無による以下の妊娠分娩合併症の発生リスクについて,単変量解析および多重ロジスティック回帰分析を行った.【成績】1)単変量解析では子宮内感染(odds ratio:2.67,95%CI[1.16-6.18],P=0.0168),弛緩出血(odds ratio:2.52,95%CI[1.05-6.06],P=0.0327)が人工妊娠中絶歴との関連ありとして抽出された.2)多重ロジスティック解析結果:単変量解析のデータ項目のうち,症例数が5症例に満たないものなどを除外した10項目について多重ロジスティック解析を行った.その結果,子宮内感染(adjusted OR:1.724,95%CI[1.029-2.848],P=0.039)のみが抽出された.3)人工妊娠中絶の医学的影響を頚管拡張,子宮内膜掻破などの機械的侵襲の影響という面から捉え,いわゆるD&Cを受けたことがある群とない群で妊娠分娩合併症の発生リスクを比較した.その結果,頸管無力症がD&C後の発症率が高まる因子として抽出された(adjusted OR:2.553,95%CI[1.129-6.993],P=0.024).【結論】多重ロジスティック解析の結果,人工妊娠中絶歴のある女性に,分娩時子宮内感染が有意に多く発生していたことが明らかとなった.より適正な結果を得るためには,大規模集団を対象とした調査が必要であると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 166-166, 2008


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