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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
良性腫瘍・その他[1]
長期再発をきたした進行性血管粘液腫の一例


小野 あすか, 平尾 薫丸, 中野 眞佐男, 簡野 桂子, 荒瀬 透, 山本 百合恵, 齋藤 優, 甘 彰華
けいゆう病院産婦人科


 【序論】進行性血管粘液腫は女性の外陰部や骨盤に発生する非上皮性腫瘍であるが,その頻度はまれで,しばしばバルトリン腺嚢胞と術前診断される場合がある.今回我々は初回切除術後15年後に再発腫瘍に対する摘出術を施行した症例を経験したので報告する.【症例】症例は49歳女性,2経産.既往歴として11年前外陰腫瘍術後,7年前他院にて侵入奇胎のため単純子宮全摘術後.外陰部の圧痛を主訴に受診,前回外陰腫瘍切除術創部直下より大陰唇やや外側に沿って腹側または臀部へ伸びる浮腫様の境界不明瞭な腫瘤を触知した.MRI上10x4cm大のT1lowT2highの不規則な造影効果を伴う腫瘍性病変を認めたため,腫瘍切除術を施行.腫瘍割面は淡黄褐色で,病理組織学的検査では疎な間質中に紡錘形ないしは星芒状細胞が分布し,径の大小不同を伴う血管成分を多数認め,血管周囲には紡錘形細胞が集簇して増生している箇所が散見され,15年前に切除された外陰腫瘍の病理組織像と同様の所見であった.また免疫組織化学では,Vimentin陽性,Desmin陽性,Actin陰性,S-1100陰性,HMB45陰性,Estrogen Receptor陽性,Progesteron Receptor陽性であり,進行性血管粘液腫に矛盾しない所見と考えられた.術後MRIでは3cm程の残存病変と思われる腫瘤性病変と坐骨外側に接するような不整なabnormal enhancementを認めたため,GnRHアゴニスト療法を追加治療とした.【結論】進行性血管粘液腫はその発育部位・様式から不完全な切除になる場合も多く,局所再発率も高い.生検やMRIなどの画像診断による術前評価や術後の慎重な長期経過観察およびGnRHアナログ療法の併用など,慎重な取り扱いを要すると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 172-172, 2008


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