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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))
【一般演題】
子宮体癌 子宮体癌手術における骨盤リンパ節郭清の有効性
町田 弘子, 塩田 恭子, 鈴木 麻水, 漆原 知佳, 小場 紀和子, 彦坂 慈子, 秋谷 文, 榊原 嘉彦, 酒見 智子, 斎藤 理恵, 栗下 昌弘, 佐藤 孝道
聖路加国際病院産婦人科
【目的】子宮体癌手術における骨盤リンパ節郭清の意義は正確な進行期決定を可能にするが,治療的な意義は確立されていない.NCCNのガイドラインでは筋層浸潤の有無にかかわらず骨盤および傍大動脈リンパ節郭清を行うことを推奨している.一方で,NCI,PDQでは一定の条件下での郭清を推奨している.そこで,当院における2003から2007年度の子宮体癌の手術症例95例について骨盤内リンパ節郭清の有効性を検討した.【方法・結果】子宮体癌の手術症例95例中,平均年齢が57.0歳.観察期間は807日.Over Survivalは785日.Disease freeが568日であった.95人のうち17人が再発し,4人がdied of diseaseとなった.術後進行期別にみると1c以上の症例は37人.骨盤内リンパ節郭清を施行した頻度は95例中83例(87.4%)であった.このうち10例にリンパ節転移があり,外腸骨節,閉鎖節の順に転移が多かった.リンパ節郭清をした83例としなかった12例を分析したところ統計学的な有意差はなかったが,骨盤内リンパ節郭清をした方が再発が少なく,郭清しないと再発頻度が高い傾向を認めた.【考察】子宮体癌手術において骨盤内リンパ節郭清を行った方が再発が少なく,患者の予後を改善する可能性がある.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2)
176-176, 2008
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