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<< 学会誌へ戻る 子宮腺肉腫（adenosarcoma）は比較的稀な子宮腫瘍として知られている．当科で経験した子宮腺肉腫の3症例を報告する．症例1は66歳2経産婦，不正性器出血を主訴に受診．クスコ診で膣内に脱出するポリープ状の腫瘍あり．4日後に同腫瘍が膣外に脱出し，膣式腫瘍摘出術施行．病理検査で子宮腺肉腫と診断．後日，腹式単純子宮全摘術および両側附属器切除術，大網部分切除術を施行．診断は子宮腺肉腫stageIb（筋層浸潤7mm，脈管侵襲なし，リンパ節転移なし）であった．症例2は54歳1経産婦，他院で再発子宮頚管ポリープに対してポリペクトミーを施行し病理検査にて腺肉腫が疑われ当科紹介受診．当科で準広汎子宮全摘術，大網部分切除術，骨盤リンパ節廓清術，傍大動脈リンパ節廓清術を施行．診断は子宮腺肉腫stageIa（筋層浸潤なし，脈管侵襲なし，リンパ節転移なし）であった．術後2年5ヶ月で再発．腫瘍は回腸，上行結腸と一塊となっており，腸管と共に再発腫瘤摘出術を施行．症例3は70歳3経産婦，不正性器出血を主訴に紹介受診．内膜掻爬検体で肉腫疑いで，準広汎子宮全摘術，骨盤リンパ節廓清術を施行．診断は子宮腺肉腫stageIb（筋層浸潤9mm，脈管侵襲なし，リンパ節転移なし，sarcomatous overgrowth（＋））であった．子宮腺肉腫はポリープ状の発育を示すことが多く，頚管ポリープや筋腫分娩と鑑別が必要な場合がある．特に急速に発育するポリープ様腫瘍や再発頚管ポリープの場合は，子宮腺肉腫を十分考慮に入れる必要があると考えられた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 178-178, 2008 |
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