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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【奨励賞候補演題2】
奨励賞候補演題2
前治療抵抗性卵巣・卵管・腹膜癌に対するベバジズマブ併用化学療法の使用経験


菊池 義公1), 加藤 雅史2), 吉川 智之2), 高野 政志2), 喜多 恒和3), 井上 裕美4), 大林 美貴4)
大木記念女性のための菊池がんクリニック婦人科1), 防衛医科大学校産科婦人科2), 帝京大学医学部産婦人科3), 湘南鎌倉総合病院産婦人科4)


 【目的】ベバジズマブは血管内皮増殖因子(VEGF)の阻害により種々の癌種において抗腫瘍作用を示す.前治療抵抗性の卵巣・卵管・腹膜癌に対するベバジズマブを用いた併用化学療法の効果・副作用を後方視的に検討した.【方法】2006年から2008年3月までの期間にがんクリニックにおいてベバジズマブ(2mg/kg,毎週投与)と抗癌剤を併用して治療した症例を対象とした.抗腫瘍評価は画像あるいはCA125で判定した.副作用はCTCAE v3.0で判定した.十分なインフォームド・コンセントの後,全症例から文書による同意を得て治療を行った.【結果】症例は合計で19例.年齢の中央値は54歳.組織型は漿液性10例(53%),明細胞腺癌5例(26%),その他4例であった.前治療からの期間は1-2ヶ月が17例で大半を占め,5ヶ月が2例であった.抗腫瘍効果をCA125値で判定すると7例(37%)で効果を認めた.またRECIST評価ではPR1例(8%),SD9例(69%)と判定され,無増悪期間の中央値は5ヶ月であった.血液毒性では重篤なものはなかったがGrade3-4の消化管穿孔を3例(16%)に認めた.消化管穿孔を来たしたすべての症例はがん性腹膜炎の症状を呈しており,穿孔後は保存的治療を行った.1例は穿孔後18ヵ月後の現在も外来治療を行っている.【結論】Platinum-refractory症例においてベバジズマブを用いた併用療法は十分期待が持てることが示唆された.今後,日常臨床に導入される際には消化管穿孔等の重篤な副作用を起こしやすい症例の見極め方法や投与方法の開発が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 232-232, 2008


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