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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【奨励賞候補演題2】
奨励賞候補演題2
当院のTESEの臨床成績


矢内原 敦, 依光 毅, 許山 浩司, 大原 基弘, 河村 寿宏
田園都市レディースクリニック産婦人科


 目的;重症男性不妊症において,体外受精が大きな貢献をしていることは周知の事実である.なかでも,精巣から直接精子を採取する精巣内精子採取法(TESE)にて得られた精子と,顕微授精の組みあわせによる治療方法はすでに確立されている.そこで,当院におけるTESEの臨床成績をまとめてみた.対象;2004年4月から2008年7月までTESEを行った閉塞性無精子症(OA)26例と,非閉塞性無精子症(NOA)33例を対象に,検査データーおよび妊娠率の後方視的な検討を行った.conventional TESE(C-TESE),またはmicrodissection TESE(MD-TESE)にて得られた精子は凍結され,後日ICSIに用いた.結果;OAとNOAの男性検査項目を比較すると精巣容積,FSH,LHに有意差を認めた.精子回収率はそれぞれ92.3%と42.4%であり,精子が回収できた症例における妊娠率はそれぞれ50%と42.8%であった.NOA内で男性検査項目を比較すると精子が採取できた症例とできなかった症例とで有意な差は認められなかった.尚,Klineflter's syndromeは5例あり,そのうち2例に精子を認め,1例の妊娠を得ている.結論;無精子症であっても,TESEにより精子が認められれば十分に妊娠が可能であることがわかった.今回の検討においては,検査項目におけるNOA患者の精子回収予測はできなかった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 232-232, 2008


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