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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
ART
IVF着床障害症例に対するレボノルゲストレル放出子宮内避妊システムの効果の検討


小塙 清1), 大村 伸一郎2), 高山 典子2), 吉田 丈児3), 兼子 智3), 高松 潔3)
医療法人小塙医院産婦人科1), つくばARTクリニック産婦人科2), 東京歯科大学市川総合病院産婦人科3)


 【目的】IVF多数経験症例で子宮内膜症,子宮腺筋症,筋層内子宮筋腫合併症例に対して,レボノルゲストレル放出子宮内避妊システム(LNG-IUS)を着床率改善を目的として装着した.特に子宮内膜組織像より子宮内膜過形成症例に対してレボノルゲストレルの組織に対する作用機序を検討した.【方法】平均年齢40.2±4.1歳の16例にLNG-IUSを装着した.全症例について,装着前後でMRI,US法による子宮状態の評価,腫瘍マーカー,ホルモン(E2,P4,FSH,PRL)検査,子宮内膜組織検査を施行した.16症例中7例は,装着10ヵ月後に抜去し,内5例にIVFを試みた.【結果】LNG-IUS使用により,妊娠5例を得た.妊娠した5例中凍結胚使用が3例,新鮮胚使用が2例であった.LNG-IUS使用により,MRI,US法で,症例により筋層内小筋腫は消失し,他は縮小傾向を認めた.抜去45日後の子宮内膜組織検査において,らせん動静脈の著明な拡張,蛇行,腺上皮細胞の基底部に核下空胞の増加,間質部の著明な浮腫を認めた.片側5×5cm大のチョコレート嚢腫を有する症例で,装着3ヵ月後に,嚢腫の破裂が認められた.2例(子宮内腔10cm以上)で,装着後6ヵ月以内の脱出を認めた.【考察】仮説としてレボノルゲストレルは直接子宮内膜に働いて子宮内膜増殖期の延長と分泌期の短縮ならびに消失を来たす子宮内膜過形成に対して消退出血を2〜3ヵ月起こすことにより過剰内膜を流出させ,正常子宮内膜の発育を促すと考えられる.改善された子宮内環境により着床率が上昇するものと思われる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 271-271, 2008


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