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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
生殖内分泌・不妊2
子宮頚部円錐切除トレーナーの使用経験


金田 佳子1), 楯 真一1), 平敷 好一郎1), 海野 洋一2), 碓井 宏和1), 木原 真紀1), 加藤 一喜1), 尾本 暁子1), 三橋 暁1), 長田 久夫1), 松井 英雄1), 生水 真紀夫1)
千葉大学産婦人科1), 松戸市立病院産婦人科2)


 子宮頚部円錐切除術は,産婦人科医にとって最初に習熟すべき基本的手技のひとつである.これまで切除手技について特別なトレーニングを受けることなく,いきなり実際の患者さんに施術し,その中で手技を獲得してきた.今回われわれは,独自に子宮頚部円錐切除トレーナーを開発し,初期研修医を対象とする研修会に使用しその効果を評価したので報告する.【対象と方法】初期研修医11人を対象として実施された手術手技研修の一つとして,円錐切除法についてのレクチャーの後,円錐切除トレーナーを用いて切除手技実習を行った.トレーナーは,木板に子宮頚部に見立てた魚肉ソーセージを固定し,これに対極電極を刺入した簡単な構造である.リープ切除器を用いて,ソーセージを思いどおりのイメージで切除する.実技後,参加者へのアンケートを行ってトレーナーの評価を行った.事後アンケートは「4:そう思う,3:おおむねそう思う,2:あまりそう思わない,1:そう思わない,0:分からない」の5段階評価とした.【結果】事後アンケートは4人の研修医から回収された.「内容は良く理解できた」は4が3人,3が1人,「手技を十分に習得できた」は4が1人,3が2人,2が1人,「ブースや物品の準備は適切であった」は4が4人であった.【結語】本トレーナーは,リープ法による円錐切除手技の修得を目指す初期研修医に有用なツールと考えられた.また,初期研修医を対象とする講習会などで本トレーナーを用いた手術手技実習は参加者の興味を引くものとなったことから,産婦人科医への動機づけも役立つ可能性があると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 274-274, 2008


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