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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
子宮体癌
子宮内膜細胞診が診断のキーポイントとなった2例


河合 淳子, 笹 秀典, 今井 加納子, 渡邊 昭夫, 吉川 智之, 高野 政志, 古谷 健一
防衛医科大学校産婦人科


 子宮内膜細胞診は,子宮体部病変の最初のスクリーニング検査であるが,検査に疼痛を伴うことが多く,検査を行う側も受ける側も億劫になりがちである.頚管を通して内膜に到達しなければ内膜の細胞が採取できないという解剖学的な位置のこともあり,判定不能とともに偽陰性の率がやや高い.今回,子宮内膜細胞診の結果が診断のキーポイントとなった症例を紹介する.症例1は58歳,1経妊1経産,糖尿病合併,不正性器出血で近医受診,内膜細胞診で陰性,以後1年間経過観察し細胞診陰性だが不正出血が持続するため当院紹介.初診時内膜細胞診陰性,半年後再検し偽陽性.組織診を繰り返し,類内膜腺癌の診断,症状出現して約2年後に子宮体癌で開腹手術となった.本症例は多発子宮筋腫を合併しており,子宮内膜の細胞や組織の採取が困難だったためと考えられた.症例2は56歳,2経妊2経産,2ヶ月間持続する不正出血を主訴に来院.頸部細胞像は好酸性の表層細胞,内膜細胞診は分泌期様の異型細胞で疑陽性,吸引組織診にて腺癌の疑い.子宮内膜全面掻爬行い,分泌初期の内膜組織像で陰性.MRIでは子宮内膜の肥厚を認め,CTにて右卵巣に径約5cmの充実性腫瘍を認めた.ホルモン産生する右充実性卵巣腫瘍の診断にて手術施行.組織診断にて莢膜細胞腫であった.細胞診による子宮内膜癌の検出率は9割程度といわれているが,前述したような特異な症例もあることから,診断に際し留意すべきと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 280-280, 2008


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