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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))
【一般演題】
卵巣癌3 悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫10例の臨床的検討
藤野 一成, 寺尾 泰久, 阿部 弥生, 須賀 新, 木村 美葵, 加塚 有紀, 荻島 大貴, 竹田 省
順天堂大学医学部産婦人科
【緒言】悪性転化を伴う成熟嚢胞奇形腫は成熟嚢胞奇形腫の約1%で稀な疾患であり,治療に抵抗性を示し予後不良である.我々は1993年4月から2008年5月までの15年間に悪性転化を伴う成熟嚢胞奇形腫10例を経験したので文献的考察を加えて報告する.【症例】頻度は同期間の成熟嚢胞奇形腫764例中10例で1.3%.平均年齢は57歳.症例の進行期は1a期3例,2c期2例,3c期5例.手術は,optimal(肉眼的残存腫瘍なし)が7例,sub optimal(肉眼的残存あり)が3例だった.予後は5例が原病死,5例が無病生存.術後化学療法が奏功した例はなく,sub optimal3例は原病死,optimal7例農地5例が生存している.【結語】過去の報告と同様に予後不良であった.術後化学療法は効果が低かった.ゆえに積極的な外科的切除を施すことで肉眼的残存腫瘍を無くすことが肝要であると思われた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3)
283-283, 2008
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