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第116回学術集会(平成20年11月29日(土),30日(日))

【一般演題】
子宮筋腫
当院における経膣的子宮筋腫核出術の検討


林田 志峯, 稲葉 憲之, 根岸 正実, 林田 綾子, 稲葉 不知之, 野口 崇夫, 香坂 信明, 大島 教子, 望月 善子, 北澤 正文, 深澤 一雄, 渡辺 博
獨協医科大学医学部産婦人科


 【目的】子宮筋腫は最も多い婦人科良性腫瘍の一つであり,出産の高齢化や不妊治療発展に伴い,筋腫核出術の適応は広がる一方である.手術方法は,開腹,腹腔鏡補助下が一般的であり,現在,特に若年者に対して,診断的目的を含め,腹腔鏡補助下子宮筋腫核出術が増加傾向にある.今回我々は,当院において9例に経膣的筋腫核出術を施行したので,手術侵襲,その後の分娩経過,手術の適応について検討したので報告する.【方法】当院において平成12年5月より平成20年5月までに施行された筋腫核出術163例のうち,経膣的筋腫核出術が施行された9症例について,出血量,摘出検体量,手術時間,麻酔方法,その後の妊娠・分娩経過について検討した.【結果】9症例の平均はそれぞれ,出血量160g,手術時間63分,摘出検体量149gであった.麻酔方法は9症例中3例で,腰椎麻酔が可能であり,挙児希望のあった4症例のうち,1症例で2回の経膣分娩が可能であり,1症例が他施設において帝王切開による分娩をした.現在,1症例が妊娠中であり,経膣分娩を検討している.【結論】経膣的手術は,技術を必要とするが,腰椎麻酔による手術も可能であり,最も低侵襲な手術方法と言って過言ではない.症例の検討によって,経膣的筋腫核出術が可能であれば,経膣分娩も可能であり,開腹手術を減らす事が可能である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(3) 291-291, 2008


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