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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
優秀演題 周産期
ITP(血小板減少性紫斑病)合併妊娠9症例の検討


高屋 茜1), 阿部 裕子1), 朝倉 禎史1), 平泉 良枝1), 山田 隆1), 茆原 弘光1), 渡辺 美千明1), 鴨井 青龍1), 竹下 俊行2)
日本医科大学千葉北総病院産婦人科1), 日本医科大学付属病院産婦人科2)


 ITP(血小板減少性紫斑病)は自己免疫性疾患であり若年女性に好発する.このため妊娠との合併が比較的多く日常診療の中で遭遇しやすい疾患である.厚生省の『妊娠合併ITPの分娩時管理方針(平成6年)』によると,妊娠中に血小板数の急激な減少や出血傾向が認められる場合はステロイド治療やγ-glb大量療法を施行する.これらの治療が無効の場合血小板輸血を行うが,血小板は直ちに消費されることや抗体を産生することから輸血は分娩時のみとされる.しかしこの管理指針は分娩前後の管理に限られるため,妊娠週数に伴う病態の変化・児のwell-beingの変動・母体の合併症等の存在により,現場では血液内科と連係しながらも治療方針に苦慮することがしばしばである.今回,当施設において平成6年4月より平成21年3月までに経験したITP合併妊娠9症例を後方視的に検討した.9症例中妊娠前よりITPの診断がなされていたのは5例,妊娠を契機に診断し得たのは4例.分娩時の平均年齢は28.0才,初産が5例,経産が4例,平均分娩週数は38.5週.分娩方法は正常経膣分娩が7例,帝王切開が2例であった.妊娠中の最小血小板数は1.5万μ/dl〜6.8万μ/dlまで幅があり,ステロイド投与始め何らかの治療を要したのが7例,血小板輸血の必要があったのは3例であった.いずれの症例も治療によく反応し分娩時には血小板数がよくコントロールされていたため,分娩時の平均出血量は302gと通常範囲内であった.また児に出血傾向を認めた症例はなかった.当施設のITP合併妊娠の管理につき報告したい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 147-147, 2009


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