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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
良性腫瘍
外陰部に発生したAggressive Angiomyxoma(AAM)の1例


松村 聡子, 小野 政徳, 服部 純尚, 倉橋 崇, 田中 京子
国立病院機構埼玉病院産婦人科


 Aggressive Angiomyxoma(AAM)は若年〜中年の女性の骨盤や外陰部に発生するまれな腫瘍である.AAMは現在までに100例ほどの報告しかなく,その治療法もまだ確立されたものはない.バルトリン腺嚢胞と間違えやすく,また鑑別となる他の外陰部腫瘍もいくつか存在する.今回我々は外陰部に発生したAAMの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.症例は28歳0経妊0経産.8年前より左外陰部の腫瘤感を自覚し近医を受診,腫瘍摘出術を受けたが,その際の病理検査では腺の過形成はみられるもののAAMとは診断されなかった.その後外来受診せず放置されていたが,3年前より徐々に同部位の腫大みとめ近医受診し当院紹介受診となった.診断・治療目的に摘出術施行とした.摘出された検体は骨盤底筋群付近に及ぶ直径8〜9cmの浮腫性で粘液に富む境界不明瞭な腫瘍で,完全摘出は困難と考えられ,可及的減量術を行った.肉眼的にはバルトリン腺嚢胞とは明らかに異なっていた.AAMは良性の軟部腫瘍であるが,局所再発が高率であり,今後も厳重なフォローアップが必要と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 154-154, 2009


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