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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
胎児異常1 染色体異常など
胎児水腫を発症し,死産に至った13トリソミーの1例


吉原 ちさと, 齊藤 俊雄, 佐々木 徹, 森竹 哲也, 大淵 紫, 林 敏, 鈴木 康伸
船橋市立医療センター産婦人科


 13トリソミーはPatau's syndromeとも呼ばれ,出生5,000〜10,000に1例発生し,様々な外表,内臓奇形(全前脳胞症,心疾患,口唇口蓋裂,多指症など),精神運動発達遅滞を伴い,1ヶ月以内に約半数,1年以内に90%以上が死亡する予後不良な染色体異常である.今回,胎児水腫により発症し,胎内死亡に至った13トリソミーの1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する.
 症例は39歳,4経妊1経産.家族歴は実母が糖尿病,既往歴に特記すべきことなし.平成20年4月,妊娠6週にて当科初診.以降妊婦健診を受けていた.7月妊娠17週,2回目の妊婦健診時,超音波所見にて,頭頸部から体幹にかけての広範囲の皮下に水腫様変化を認めた.管理目的に入院したが,入院時には頸部に嚢胞状変化があり,胸水,腹水,皮下の著しい浮腫を認め,胎児水腫と診断した.精査施行中であったが,間もなく妊娠18週にて胎内死亡,死産に至った.児は口唇裂,口蓋裂,多指症を認めた.両親に同意を得て,染色体検査を施行し,13トリソミーと診断された.レントゲン撮影,CT,剖検等は両親の同意が得られず施行しなかったが,内臓奇形はあったと思われる.不幸な症例ではあったが,比較的妊娠経過の早期に死産され,母体への負担が過大にならずに済んだこと,原因が極めて予後不良な染色体異常に合併するものと考えられたことで両親が冷静に納得されたことが幸いであった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 157-157, 2009


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