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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
胎児異常1 染色体異常など
妊娠20週前半でスクリーニングし得た胎児循環器系異常の3症例


根本 芳広1), 平野 和雄1), 佐々木 茂1), 大川 了汎1), 清水 篤1), 砂原 昭一1), 川滝 元良2)
海老名総合病院産婦人科1), 神奈川県立こども医療センター新生児科2)


 【緒言】産科領域における胎児異常の診断率は,近年の超音波機器の進歩と検査技術の向上により目を見張るものがある.しかし欧米諸国のそれと比べると低く,特に胎児心疾患を中心とした循環器系のエコースクリーニングの精度は見劣りする状況にある.今回我々は,超音波断層法とカラードップラーを組み合わせて妊娠20週前半に胎児スクリーニングし得た胎児循環器系異常の3症例を経験したのでここに報告する.【症例】症例1,34歳0経妊,妊娠と診断後経過順調.妊娠24週0日の胎児超音波検査で先天性心疾患を疑い精査の結果心内膜床欠損と診断できた.症例2,32歳3経妊2経産,先天性球状赤血球症合併妊娠の管理中,妊娠24週6日の胎児超音波検査で左上大静脈遺残と診断できた.症例3,32歳1経妊1経産,妊娠23週4日の胎児超音波検査で右鎖骨下動脈起始異常と診断できた.【結語】今回の症例は従来なら見逃されていた可能性のある胎児異常であるが,画像のフレームレートを上げカラードップラモードを組み合わせる事でスクリーニングし得た.心内膜床欠損は新生児期に急変して初めて診断される事も多く,胎児診断されていれば万全の態勢での周産期管理が可能となる.他の2症例は胎児診断できなくても児の生命予後に直接関わらないと思われるが,このような異常所見には他の奇形が合併する事や生後数年してから児に悪影響を及ぼす可能性も含まれている.よって,超音波断層法とカラードップラーを併用し胎児エコースクリーニングの精度を上げ出生前診断に繋げる事は,周産期のみならず小児医療の領域にとっても非常に重要であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 158-158, 2009


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