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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
胎児異常2 頭部
妊娠中に急速な増大をきたした胎児脳成熟奇形腫の1例


千葉 純子, 袖山 雅子, 都築 陽欧子, 中島 義之, 正岡 直樹, 坂井 昌人
東京女子医科大学八千代医療センター母性胎児科


 頭蓋内原発胚細胞腫瘍は生殖器原発のもの比較すると頻度がかなり低く,原発性脳腫瘍のうち胚細胞腫瘍の発生頻度は2.8%,中でも奇形腫は0.2%と非常に稀な腫瘍であることが知られている.今回我々は,妊娠中に発見され急速な増大を認めた成熟奇形腫の1例を経験したので報告する.
 症例は26歳初産婦.妊娠初期より近医産婦人科にて妊婦健診を受けていたが,妊娠27週時,胎児水頭症を指摘され当院紹介受診となった.初診時の超音波検査にて左側脳室の高度拡大および反対側へのmidline shiftを認め,胎児MRI検査ではT2強調像で低〜高信号域の混在した境界不明瞭の約6cmの腫瘤を認め,奇形腫や頭蓋咽頭腫などの胎児脳腫瘍が疑われたため,外来にて慎重に経過観察した.しかしながら,2週間後の超音波検査において,急速な腫瘤の増大とそれに伴う頭囲の拡大を認めたため,妊娠30週4日,2240g女児(頭囲42cm),Apgarスコア1分値7点(5分値8点)を帝王切開にて分娩した.児の頭部は巨大で全体的に軟らかい状態であった.児は啼泣後,呼吸停止をきたし日齢0に死亡した.新生児はX線上RDSを示したが,頭部以外に異常は認めなかった.剖検の結果,腫瘍はmature teratomaであり,松果体原発が疑われ,中脳および脳幹部破壊による死亡が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 168-168, 2009


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