関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
胎児異常2 頭部
胎内診断に3次元ヘリカルCTが有用であった小顎症を伴う顔面横裂の1例


杉山 重里, 宮越 敬, 金 善惠, 浅井 哲, 峰岸 一宏, 田中 守, 青木 大輔, 吉村 泰典
慶應義塾大学産婦人科


 【緒言】顔面横裂は小顎症を合併することがあり,無顎症を伴う耳頭症など極めて予後不良な疾患との鑑別を要する.また,胎児の骨形成の評価には,3次元ヘリカルCT(3D-CT)が有用と報告されている.今回我々は,超音波ならびに3D-CT検査所見より小顎症を伴う顔面横裂と胎内診断した1例を経験した【症例】27歳0経妊0経産.妊娠31週5日,羊水過多の精査目的で当院ハイリスク胎児外来に紹介受診となった.超音波検査にて児の発育は週数相当であったが,頚部及び下顎が描出困難であった.3D/4D超音波では両側口角より耳介近傍に達する横裂を認め,その下方に極めて低形成な下顎を示唆する超音波像を認めた.羊水ポケットは89mmであり,その他異常は観察されなかった.MRIでは耳頭症との鑑別が困難であったため施行した3D-CTにて下顎骨低形成を認め,小顎症を伴う顔面横裂と胎内診断した.病状をご家族へ説明したところ,積極的な周産期管理を希望された.妊娠35週2日,子宮収縮抑制が困難となった.出生時の気道確保困難が予想されるため,関連各科と協議の上,帝王切開にて男児分娩に至った.児は出生直後より啼泣し,Apgar scoreは8/8点(1/5分値)であった.児には両側顔面横裂,小顎症に加え口蓋裂を認めた.出生直後は腹臥位にて気道確保が可能であったが,出生4時間後より日齢6日までは気管挿管による呼吸管理を要した.今後,経管栄養にて体重増加を待ち,仮骨延長術を施行予定である【考察】本症例の羊水過多は下顎低形成による嚥下障害に起因すると考えられた.3D-CTは,胎児骨形成の評価,ご家族への説明および周産期管理の方針決定に有用であった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 169-169, 2009


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会