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<< 学会誌へ戻る 子宮平滑筋肉腫は子宮間葉系腫瘍の0.1〜0.3％に認められると言われているが，子宮外に発生する静脈内平滑筋肉腫症に関しての報告は数例であり極めて稀である．今回我々は右卵巣静脈に認めた静脈内平滑筋肉腫症を経験したので患者の同意を得たうえで報告する．症例）50歳，2経産．経過）胃痛を主訴に他院受診．GF施行するも異常所見認めず，CT検査にて卵巣腫瘍の疑いで当院付属病院産婦人科紹介受診．静脈内筋腫症（右卵巣静脈）が考えられ手術目的に当院入院となった．来院時採血所見にてLDH162（IU/L），CA125 6.6（U/ml）であり異常値は認めなかった．画像上子宮体部右壁から右腎静脈直下に最大径5.5cm，長さ約22cmの腫瘤性病変を認めた．子宮は前壁奨膜下に1cm大の子宮筋腫2個を認めるのみであった．右腎静脈から下大静脈にかけて腫瘍塞栓を認めたため手術直前に下大静脈フィルター挿入し，単純子宮全摘＋両付属器切除＋右卵巣静脈腫瘍切除を施行した．病理結果は子宮右側壁より右卵巣静脈内に連続した平滑筋肉腫（MIB-1index60％）であった．術後フィルター内の腫瘍除去時に右肺塞栓を認め，抗凝固療法開始した．術後2週間目に全身状態良好であり退院となった．現在化学療法中である．静脈内間葉系腫瘍の治療は手術療法が基本であるが，肺塞栓等の合併症含め慎重な対応が重要であると思われた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 184-184, 2009 |
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