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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
妊娠4 合併症妊娠2
線維筋痛症合併妊娠の一例


室本 仁, 石田 友彦, 間瀬 徳光, 難波 直子, 岩見 菜々子, 竹内 沢子, 上田 万莉, 疋田 裕美, 山本 幸彦, 丸茂 元三, 森田 豊, 大橋 浩文
板橋中央総合病院産婦人科


 線維筋痛症は,近年国際的に増加の一途にある.本邦においても2003年厚生労働省に研究班が組織され研究が進められているが,診断に至るまでに長期の時間を要したり,管理指針に関してもいまだ確立されているとは言い難い.さらに,妊娠が線維筋痛症に与える影響や,分娩に関する留意点の報告も乏しいのが現状である.
 今回,線維筋痛症を合併した妊娠症例を経験したので,その妊娠経過および分娩経過を報告する.
 症例は36歳,1経妊0経産.月経周期は30日,整.多発性の腹痛,背部痛を20歳半ばより自覚していた.35歳時に,全身検索するも器質的な疾患を検出できず,米国リウマチ学会(ACR)の診断基準に準じて,他院にて,線維筋痛症と診断された.以後,漢方薬,鍼灸,エクササイズ,マッサージ等にて治療を行っていた.H19年10月下旬を最終月経として自然妊娠.その後,妊娠経過に異常はなく,妊娠中に線維筋痛症の症状に大きな変化を認めなかった.妊娠31週で頚管長の短縮を認め,切迫早産にて,管理入院した.妊娠38週3日,インフォームドコンセントを得て,硬膜外麻酔による無痛分娩を試み,良好な疼痛コントロールの元,経膣分娩に至った.
 線維筋痛症を合併した妊娠分娩例は極めてめずらしい.今後の症例の蓄積により,妊娠が線維筋痛症に与える影響や,分娩に関する留意点が明らかになれば幸いである.また,本症例の経過より,硬膜外麻酔による無痛分娩が本症の分娩管理に有用となる可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 189-189, 2009


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