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<< 学会誌へ戻る 【緒言】副角を有する単角子宮は子宮奇形の中でも稀なタイプであり，月経困難症や下腹部痛などの症状で発見されることが多い疾患である．今回我々は，腹腔鏡下に副角子宮妊娠を治療した後，生児を得た症例を経験したので報告する．【症例】症例は28歳，1経妊1経産（33週IUFD，経腟分娩）で既往歴に特記すべきことはなかった．続発性無月経を主訴に前医を受診した．前医初診時の妊娠反応は陽性で，最終月経から妊娠5週4日であったが経腟超音波検査では子宮内に胎嚢を認めなかった（尿中hCG 926 IU/L）．9日後の妊娠6週6日に前医を再受診するも，子宮内に胎嚢を認めなかったため子宮外妊娠疑いと診断され，精査加療目的で当院を紹介受診となった．当院初診時，尿中hCG 47,000 IU/Lであったが経腟超音波検査で子宮内に胎嚢を認めず，右付属器部分に胎嚢様超音波像を認めたため右卵管妊娠疑いと診断し，入院当日に緊急腹腔鏡下手術を施行した．腹腔鏡下手術施行時，左付属器を伴う単角子宮と単角子宮とは比較的離れた状態にある右付属器を伴う右副角子宮を認めた．両側尿管を肉眼的に確認した後，副角子宮をバイポーラーおよびハーモニックスカルペルを用いて切除した．術後病理所見において，摘出した検体内に妊娠成分，子宮内膜および筋層が確認され副角子宮妊娠と診断された．術後経過は順調で，術後3日目の尿中hCGは2,410 IU/Lまで低下したため術後4日目に退院となった．その後月経の発来を認め，術後7ヶ月目には妊娠に至り，妊娠30週に切迫早産で入院となるも36週2日に帝王切開術にて2,860gの女児を出産した． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 201-201, 2009 |
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