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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))

【一般演題】
不妊
加齢による女性生殖機能低下とARTによる治療


大塩 達弥1), 山本 樹生2)
東京ベイレディースクリニック産婦人科1), 日本大学医学部産婦人科2)


 加齢にともない卵巣機能は低下し,成熟卵胞数の減少,卵の質的低下などの現象が起こる.1.血清FSH 10 mIU/ml以上,E2 25pg/ml未満の症例はhMG製剤に抵抗性で子宮内膜非薄化,卵数減少,および最大卵胞径の増加遅延を認め血清総Tも20ng/ml以下に低下する.hMG抵抗性症例に性ステロイド前駆体であるdehydro-epiandrosterone(DHEA)を併用投与し,卵胞発育に及ぼす影響を観察した.すなわち,血清E2値の改善,FSHの低値化,T値の改善を認め,卵胞発育ひいては卵の質向上に関与する可能性が示唆された.2.hCG組織移行率を指標とした卵巣機能の評価卵胞成熟に関与するhCGを採卵決定後にone shot静注し,一定時間後に採卵を行い,外因性hCG組織移行の薬動力学的解析が卵巣機能評価に有用であるかを検討した.採卵時の卵胞液中/血中hCG濃度X100を組織移行率と定義し,解析を行った.hCG卵胞液内移行率は加齢にともない有意に低下し,同時に採卵数も減少した.取得した卵の受精率,分割率に年齢は影響しなかった.3.抗ミューラー管ホルモン(AMH)を指標とした卵巣予備能の評価抗ミューラー管ホルモン(AMH)の血中濃度は発育卵胞数と相関し,卵巣機能が低下するとFSHの上昇,発育卵胞数の減少によりAMHは低下する.AMH値は34歳未満では23.0±17.5ng/mlであり,年齢とともに減少し,41歳以上では7.2±5.3へと顕著に減少した.FSHは加齢に従い上昇し,前述したAMHの加齢変化を確認できた.さらにART施行例を解析した結果,AMH値の減少にともない採卵数は減少した.一方,AMH値は得られた卵の受精率,分割率等に影響しなかったことから,AMH値が低値であっても,胚発生の可能性があることが示された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2) 208-208, 2009


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