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第117回学術集会(平成21年6月14日(日))
【一般演題】
内分泌,思春期・更年期 当科におけるレボノルゲストレル放出子宮内避妊システムの使用経験(第2報)
江夏 亜希子, 吉田 穂波, 金子 容子, 松田 美保, 関根 美香, 関根 さおり, 板津 寿美江, 対馬 ルリ子
ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック婦人科
【はじめに】レボノルゲストレル放出子宮内避妊システム(ミレーナ,以下IUS)は,プロゲスチンの子宮内局所持続投与による確実な避妊効果とともに,月経量の減少や月経痛の軽減という副効用が期待されている.第116回本学会で当院での使用経験について報告したが,今回は使用者に対して行った満足度調査の結果を報告する.【対象】当院においてIUSを挿入した21歳から55歳(平均40.2歳)の68名のうち,脱出・抜去となったものと使用6ヶ月未満の計12名を除外して無記名式のアンケートを行った.内容はIUSの使用目的,選択のポイント,使用前の不安点,使用後の月経痛・月経量の変化,不正出血の程度,満足度などであり,26名から回答を得た.【使用目的】避妊8名,避妊+避妊以外7名,避妊以外11名で,避妊以外として14名が月経痛,過多月経の軽減を挙げた.【選択のポイント】避妊の確実性や煩わしさがないこと,局所作用で全身的な副作用を抑えられることを挙げた人が多かった.【使用前の不安】子宮内への器具挿入,脱出,不正出血,費用対効果に対するものが多かった.【使用効果と満足度】挿入後に妊娠したものはいなかった.4名が無月経となった他,現在の月経は14名が非常に楽,7名が楽と答えた.不正出血が無かったのは3名のみで,ほぼ全例に不正出血を認めたが,多くは生活に支障ないと答えた.結果,10名が非常に満足,12名が満足と答え,22名(84.6%)が効果に満足していた.【結語】IUSには確実な避妊のみでなく,月経痛や経血量を軽減させる効果もあり,使用者の満足度も高く,女性のQOLの向上に寄与することが示唆された.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(2)
211-211, 2009
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