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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
胎児異常2
児に重篤な貧血を呈した母児間輸血症候群の2例


赤股 宜子, 岩田 みさ子, 浅野 真, 内川 道子, 塚本 薫, 岩佐 朋美, 山田 美貴, 榊原 咲弥子, 砂倉 麻央, 有澤 正義, 湯原 均, 阿部 史朗
東京都立大塚病院産婦人科


 母児間輸血症候群とは,胎児と母体を隔てる胎盤バリアが破綻し,胎児の血液が母体絨毛間腔に流入するために生じる症候群である.原因としては臍帯穿刺や腹部外傷,羊水穿刺などがあげられる.今回,特に原因なく母児間輸血症候群を発症した2症例を経験したので報告する.■ 症例1は27歳,2経産.妊娠34週1日に1日前よりの胎動減少を訴え近医受診,胎児心拍モニターでnon reassuring fetus status(NRFS)であり母体搬送となり,即日緊急帝王切開術施行した.児は1942g女児Apgar Score 1/5,全身蒼白でHb3.1g/dlであった.交換輸血,輸血などの治療を受け,全身状態は改善傾向にある.■ 症例2は27歳未経産.妊娠34週1日に2日前よりの胎動減少を訴え近医受診,NRFSであり母体搬送となった.経腹超音波検査にて児の心拡大を認め,緊急帝王切開施行した.児は1732g女児Apgar Score 1/4であった.児はHb4.2g/dlと著明な貧血,心不全,呼吸障害を呈していた.また出生後の頭部MRIでは低酸素脳症の所見を呈した.■ 今回の2症例はそれまでの妊娠経過に問題なく,突然の胎動減少を主訴に来院,NRFSを示し,緊急帝王切開で娩出しても児は重症な貧血となっていた.母児間輸血症候群が急に発症すると胎児は急激に状態が悪化しNRFS,ついにはIUFDになるものと考えられ,早急な対応を必要とする.胎動減少を訴える妊婦には当疾患も念頭におくことが望ましいと考えられる.母児間輸血症候群の2症例を経験したので,文献的考察を含めて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 260-260, 2009


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