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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
子宮頸部腫瘍2
子宮頸部明細胞腺癌の一例


国東 志郎, 梶原 一紘, 横須賀 治子, 杉山 信依, 中島 邦宣, 柳田 聡, 矢内原 臨, 田部 宏, 高倉 聡, 山田 恭輔, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


 子宮頸部に発生する明細胞腺癌(clear cell adenocarcinoma of cervix:CCAC)は,子宮頸部腺癌のなかでも約4%と発生頻度は低い.CCACは子宮頸部扁平上皮癌に比べ,その発生に関する自然史等不明な点が多く,前癌病変での早期発見が困難であり,浸潤癌として診断されることが多い.また化学療法,放射線療法に対する感受性が低く,扁平上皮癌と比べ遠隔転移が多いとされており,予後不良な疾患である.■ 症例は61歳女性 3経妊2経産.閉経55歳.既往歴は特になし.3年前より不正性器出血を認め受診.子宮頸部に腫瘤を認め,biopsyにてclear cell adenocarcinomaの診断を得た.MRIにて子宮頸部後唇を中心に8cm大の腫瘍と傍結合織への浸潤を認めた.腫瘍マーカーはCEA 2.8ng/ml CA19-9 24U/ml CA125 21U/ml SCC 1.2ng/mlと陰性.子宮頸部明細胞腺癌IIB期の診断で,初回治療に術前化学療法を選択しIrinotecan,Cisplatin療法を3コース施行した.子宮頸部の腫瘍は45mmに縮小し,その後,広汎子宮全摘術,両側付属器摘出術を施行した.病理組織診断は明細胞腺癌で腫瘍は子宮頸部に限局していた.リンパ節は陰性であった.■ CCACは,diethylstilbestrol(DES)の胎内曝露との関連が報告されている.年齢分布は2峰性で,発症年齢により,20―30歳代に発症する若年発症群と40―60歳代で発症する2群に分かれる.若年発症群はDESが原因の一つと考えられているが,DESと関連のない日本でも若年発症例は散見される.今回我々は子宮頸部の明細胞腺癌の症例を経験したので若干の文献的考察をあわせて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 277-277, 2009


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