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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
中高年女性の医療
SSRIが著効した高齢者のhot flashesの1症例


飯塚 真, 浜田 佳伸, 東 昭宏, 瀧下 智恵, 山本 篤, 鈴木 達彦, 林 雅綾, 安藤 昌守, 榎本 英夫, 坂本 秀一, 林 雅敏
獨協医科大学越谷病院産婦人科


更年期診療においてhot flashesに対してSSRIが効果的であるとの報告がある.欧米では乳癌や子宮体癌の既往があり,ホルモン補充療法が施行できないhot flashesの症例に有用とされている.また,更年期外来を受診する患者の30%近くがうつを合併しているとの報告がある.hot flashesがうつ症状の前面に出てくる可能性もある.今回,我々はhot flashesを主訴として更年期外来を受診し,更年期アンケート,心理検査によってうつと診断し,パロキセチンが著効を示した1症例を経験したので報告する.症例:62歳.2経妊2経産.50歳閉経.閉経期には若干のhot flashesを感じたが,受診せずに軽快した.60歳よりhot flashes・発汗を訴えた.心臓精査,脳精査では異常を認めず,更年期障害を疑って当科を受診した.血管運動症状を認めたが,SRQD12点,SDS52点,うつ症状もあり,高齢,心疾患の既往があることより,インフォームド・コンセントを得た上でパロキセチン10mg/日の投与を開始した.投与開始4週間でhot flashesの頻度は低下し,SRQD,SDSの点数も低下した.パロキセチンは投与開始8ヶ月で投与中止したが,以降,hot flashesの再発は認めていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 284-284, 2009


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