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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
腹腔鏡下手術を施行した卵巣チョコレート嚢胞破裂症例に対する後方視的検討


時田 佐智子, 熊切 順, 島貫 洋太, 黒田 恵司, 松岡 正造, 菊池 盤, 北出 真理, 竹田 省
順天堂大学産婦人科


【目的】卵巣チョコレート嚢胞破裂は比較期まれな疾患であり診断に苦慮する急性腹症の一つである.治療法においては一般的な見解はないが,妊孕能温存を重視した治療法の選択が望ましい.今回当施設にて腹腔鏡下手術を施行した卵巣チョコレート嚢胞破裂症例の病態および治療法について考察した.【方法】2005.1〜2008.12までの4年間に当院で腹腔鏡を行ったチョコレート嚢胞破裂を対象に,症例背景,手術所見等について後方視的に検討し,その診断および治療法の有用性を評価した.【結果】この4年間の当院での全腹腔鏡施行例は3452件で,そのうち卵巣チョコレート嚢胞破裂は15例(0.02%)であった.年齢は32.1±3.8歳.発症時期はGnRHa投与中の症例が2例(13.3%),未治療の症例のうち,月経中発症が5例(33.3%),卵胞期発症が5例(33.3%),黄体期発症が3例(20%)であった.発症時のCA125値は1045±1149IU/l,WBC値は10694±3309/μl,CRP値は3.9±4.2mg/dlであった.手術所見は,嚢胞径が68.7±20mm,r-ASRM scoreは44.5±26.2pointsであった.手術時間は75.1±21.7分,出血量は54.7±54.9mlであった.術式は14例に対して卵巣嚢腫摘出術が施行され一期的手術が可能であった.しかし,1例は腸閉塞を発症していたため,洗浄ドレナージ術で終了し,GnRHa投与後に2期的手術を行った.【考察】卵巣チョコレート嚢腫の自然破裂は,比較的まれな疾患でその臨床像が明確でない.しかし,早期に診断し腹腔鏡下手術を施行することにより,ほぼ全例に一期的治療が可能であった.卵巣チョコレート嚢腫破裂に対する早期腹腔鏡手術は妊孕性温存を重視した治療法として有用であると考えた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 287-287, 2009


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