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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))
【一般演題】
子宮体部腫瘍2 単純子宮全摘術後Smooth muscle tumor of uncertain malignant potentialと診断され術後再発をきたした1例
岩崎 梨沙, 関川 佳奈, 中筋 貴史, 平光 史朗, 若林 晶, 原田 竜也, 久保田 俊郎
東京医科歯科大学周産・女性診療科
Smooth muscle tumor of uncertain malignant potentialは平滑筋腫瘍の中で非常に希な疾患で良性とも悪性とも言えない境界領域のものをさす.本疾患は症例数が少なく,まとまった報告が限られているものの再発率は7%程度との報告がある.今回我々は腹式単純子宮全摘術後Smooth muscle tumor of uncertain malignant potentialと診断され術後早期に多発転移し再手術に至った症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.■症例は49歳女性2回経妊1回経産.以前より子宮体部前壁に6-7cm大の筋腫を指摘されていたが増大傾向を認めたため腹式単純子宮全摘術+左付属器切除施行.病理検査にて核分裂像の増加と軽度の核異型を認めたことよりSmooth muscle tumor of uncertain malignant potentialと診断された.術後8ヶ月後ごろより右下腹部痛が出現しCA125,LDHの上昇を認め,PET-CTにて左腎門部,右総腸骨領域,骨盤内,腹部正中創直下に異常集積を認めたため転移性腫瘍疑いにて腫瘍切除術を施行した.1,腹直筋筋膜後鞘 2,右総腸骨節 3,後腹膜 4,左傍大動脈節の腫瘤切除及び右付属器切除術を施行した.1〜4はいずれも病理組織検査にてSmooth muscle tumor of uncertain malignant potentialと診断された.現在外来にてフォローアップ中であるが再発は認めていない.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3)
294-294, 2009
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