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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))
【一般演題】
合併症妊娠2 妊娠後期に発症した結節性紅斑合併妊娠の一例
仲田 由紀1), 杉浦 健太郎1), 高橋 健1), 竹中 将貴1), 高尾 美穂1), 松本 隆万1), 礒西 成治1), 落合 和彦1), 田中 忠夫2)
東京慈恵会医科大学附属青戸病院産婦人科産婦人科1), 東京慈恵会医科大学附属病院産婦人科産婦人科2)
結節性紅斑とは主に下腿に発症する有痛性皮下結節を伴う皮下脂肪織炎で,妊娠に関連することは10万人に1人と非常にまれとされる.原因は多岐にわたり,女性ホルモン・妊娠もその一つと考えられている.今回我々は妊娠後期に発症した結節性紅斑合併妊娠の1例を経験したので報告する.症例は31歳,2経妊2経産,妊娠32週に突然両足関節に痛みと紅斑が出現,妊娠34週に症状増悪,歩行困難・寝たきりとなったため,当院へ精査加療目的にて母体搬送となった.母体は発熱を認め,血液所見でも炎症所見は強かったが,整形外科的疾患,感染,下肢血栓症などを強く示唆する所見はなかった.皮膚科・内科と検討し,紅斑部位の生検を行ったところ,結節性紅斑特有の病理所見を確認,妊娠36週にprednisolone20mgを開始した.即座に症状は軽減し,妊娠39週に経膣分娩にて健常児を娩出した.分娩後内服薬中断により,一時的に症状再燃したが,再投薬その後漸減で症状消失し軽快した.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3)
301-301, 2009
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