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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))
【一般演題】
術式の工夫と麻酔 最近1年間における当院の硬膜外無痛分娩1080例に関する考察
小迫 優子, 佐野 陽子, 桜井 友義, 佐々木 宏輔, 大村 伸一郎, 原 澄子
東京衛生病院産婦人科
我が国の分娩施設における無痛分娩実施率は50%といわれ欧米など諸外国の90%と比して著しく低い.無痛分娩を施行しない施設側の理由としては人的不足,希望者が少ない,必要性が感じられない,安全性に問題があるなどがある.我が国の2002年のデータによると無痛分娩の方法手段として硬膜外麻酔がその殆どを占めるようになっているが,硬膜外麻酔による無痛分娩を希望者全例に行っている施設は全体の1割にも満たず,8割以上の施設が全症例の1/4以下の実施頻度に留まっている.我々の病院では1988年よりこれまで,24時間対応可能な硬膜外麻酔による無痛分娩の体制をとってきた.8−9割の妊婦が無痛分娩希望であるため,毎年約1000例の硬膜外無痛分娩を経験している.当院にはNICUは無く,外来妊婦検診時にリスクがある例に関しては37週〜38週で計画分娩としている.初産婦は前日入院とし(A)硬膜外カテーテルを留置,テストドーズ使用後に鎮痛を図った上(B)ラミセル,ラミナリアの挿入をする.翌朝それらを抜去後(C)破膜し,オキシトシン点滴を開始するという方法をとっている.経産婦の場合は当日入院のうえ(A)(C)順に処置を行う.今回我々は最近一年における約1000例の硬膜外無痛分娩に関して妊婦の年齢,出産週数,入院時主訴,経産回数,分娩時間,出血量,吸引分娩率とその適応,帝王切開率とその適応などに関して考察を試みた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3)
308-308, 2009
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