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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
不妊症
凍結融解胚移植妊娠の癒着胎盤のリスク因子について


和田 麻美子, 笠井 剛, 大木 麻喜, 須波 玲, 大森 真紀子, 奥田 靖彦, 端 晶彦, 平田 修司
山梨大学医学部産婦人科


【目的】癒着胎盤は,分娩時大量出血の原因となり,その頻度は約2000分娩に1例といわれている.近年,当科では凍結融解胚移植妊娠例で癒着胎盤である症例に遭遇することが多いので,癒着胎盤を呈した症例と呈さなかった症例とで,凍結胚移植に関わるパラメータに違いがあるかどうか後方視的に検討した.【対象,方法】2007年1月から2008年9月までに当科で凍結胚移植を行い妊娠し,分娩まで至った33例を臨床的癒着胎盤群11例(33.3%),非癒着胎盤群22例(66.7%)に分類した.凍結胚移植はGnRHaにて脱感作を起こした後,エストロゲンパッチ,プロゲステロン腟坐薬によるHRT周期としてDAY19に胚盤胞を移植した.【結果】平均年齢は癒着胎盤群,非癒着胎盤群でそれぞれ35.9±3.3歳,31.1±7.0歳(P<0.05)であった.D&C歴は72.7%(8/11),31.8%(7/22)(P<0.05)と有意差を認めた.血中E2値はDAY14で465±263pg/ml,408±186pg/ml(NS),移植日(DAY19)で194±63pg/ml,193±108pg/ml(NS),DAY24で202±97pg/ml,265±126pg/ml(NS),DAY28で175±104pg/ml,250±135pg/ml(NS)といずれも有意差を認めなかった.子宮内膜厚は10.4±1.3mm,10.3±1.7mm(NS)と,有意差を認めなかった.移植にスタイレットを使用した症例は36.4%(4/11),4.6%(1/22)(P<0.05)と癒着胎盤群で有意に多かった.【結論】癒着胎盤は,移植時の子宮内膜厚やホルモン値よりも,D&C既往や移植時のスタイレット使用の有無など子宮内操作の既往がある症例に有意に多かった.子宮内操作既往のある凍結融解胚移植妊娠では,癒着胎盤の発生に留意する必要があることが明らかになった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 309-309, 2009


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