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【原著】
バイポーラーシステムを用いた子宮鏡下子宮筋腫核出術の経験


中山 毅, 石橋 武蔵, 田中 一範
JA静岡厚生連静岡厚生病院産婦人科


 子宮鏡下手術は子宮内膜ポリープや子宮筋腫などの子宮内腔疾患に対して行われる.高周波電流発生装置としては,従来はモノポーラーシステムが用いられてきた.最近,バイポーラーシステムを用いた新しい子宮鏡下手術が導入された.このシステムでは,先端に回収電極が設置されているため,対極板が不要であり,灌流液として,生理食塩水を用いることができるため,低ナトリウム血症の心配がないとされる.回収電極による,子宮内膜への熱損傷の危険性が指摘されているとはいえ,切除や凝固が素早くかつ確実である.今回,バイポーラーシステムを用いた,子宮鏡下子宮筋腫核出術を経験した.手術時間が短縮され,また血中Naの変動が少ないこと,手術視野が良好であるという傾向であった.バイポーラーシステムを用いることにより,合併症の少ない子宮鏡下子宮筋腫核出術を行うことができるのではないかと考えられた.

Key words:transcervical resection, myomectomy, bipolar system

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(4) 335-339, 2009


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