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【症例報告】
類内膜腺癌と明細胞腺癌が混在した卵管采原発の卵管癌の一例


太田 創1), 大塚 伊佐夫1), 上田 恭子1), 林 宜嫺1), 秋本 菜津子1), 杉林 里佳1), 古澤 嘉明1), 鈴木 真1), 己斐 秀樹1), 草西 洋1), 清水 幸子1), 亀田 省吾1), 星 和栄2), 九島 巳樹3)
1)亀田総合病院産婦人科, 2)同 臨床病理科, 3)昭和大学病院病院病理科


 卵管癌は女性性器悪性腫瘍の中でも0.3%〜1.1%と稀だが,組織型は卵巣の漿液性腺癌に類似することが多く,明細胞腺癌を認めることは稀である.今回我々は,類内膜腺癌と明細胞腺癌が混在した卵管癌の一例を経験したので報告する.症例は64歳の2回経産婦で閉経は54歳.子宮内膜症を疑う既往はなかった.患者は褐色帯下を主訴に当科を受診し,子宮内膜細胞診が陽性と判定された.骨盤造影MRI,PET-CT,子宮内膜組織診,上部・下部消化管内視鏡検査を施行したが原発巣は特定できなかった.腹水細胞診が陽性のため,原発不明癌と癌性腹膜炎の術前診断の下,開腹手術を施行した.子宮と両側卵巣には異常を認めなかったが,右卵管采に約6 mmの硬結を認め,ダグラス窩を中心に腹膜播種巣が広がっていた.腹式単純子宮全摘術,両側付属器摘出術,大網部分切除術を施行した.術後病理診断は右卵管采原発の卵管癌StageIIIb(FIGO分類),mixed carcinoma,endometrioid adenocarcinoma with squamous differentiation and clear cell adenocarcinomaであった.手術の2週後よりdocetaxel,carboplatin療法を6コース施行して術後1年が経過するが,再発の兆候は認めていない.

Key words:Fallopian tube, Adenocarcinoma, Clear Cell, Carcinoma, Endometrioid

日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(4) 367-372, 2009


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