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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))
【症例から学ぼう】
常位胎盤早期剥離
上妻 志郎
東京大学産科婦人科
常位胎盤早期剥離は全分娩の1%前後に発生する比較的頻度の高い産科合併症ですが,経過観察のみで無事に終結する軽症のものから胎児死亡・母体死亡に至る重症のものまで,症状の範囲は幅広く,診断・治療に苦慮する場合も少なくありません.そこで,企画「症例から学ぼう」の症例として,常位胎盤早期剥離の診断で他院から母体搬送された症例を取り上げました.常位胎盤早期剥離の診断・治療には必ずしも絶対的な正解があるわけではありません.したがって,本症例に関しては,「正解があり,それを演者が示し,参加者はそれを学ぶ」というスタイルではなく,参加者は症例について考えるとともに,自分以外の参加者がどのように考えるかを相互に認識できるよい機会になるのではないかと考えております.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2)
194-194, 2010
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