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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
優秀演題婦人科
・当院における上皮性卵巣境界悪性腫瘍の後方視的検討


北西 あすか, 田部 宏, 仲田 由紀, 国東 志郎, 中島 邦宣, 矢内原 臨, 柳田 聡, 高倉 聡, 山田 恭輔, 岡本 愛光, 落合 和徳, 田中 忠夫
東京慈恵会医科大学産婦人科


《目的》1999年WHO診断基準改定後の当院での上皮性卵巣境界悪性腫瘍症例を検討した.《方法》2000年から2009年に当院で初回手術を施行し,上皮性卵巣境界悪性腫瘍と診断された症例の診療録を基に,年齢,術法,術式,進行期,組織型,再発の有無と予後を後方視的に検討.再発症例に対しては詳細な検討を行った.《結果》対象症例は計98例.術法は開腹96例,腹腔鏡2例,年齢中央値43歳,術式は腫瘍摘出が4例,患側付属器摘出49例,両側付属器摘出35例,進行期は1期93例,2期4例,3期1例であった.組織型は粘液性60例,漿液性29例,類内膜腫瘍4例,明細胞腫瘍1例,混合性4例,再発例は1例のみであり死亡症例は認めていない.腫瘍摘出術の4例中Re-staging手術を施行している症例は2例あり,ともに初回が腹腔鏡下腫瘍摘出術で粘液性嚢胞性腫瘍の進行期1cであった.2例とも再手術では残存腫瘍を認めていない.再発症例は,51歳子宮摘出後の症例1例のみであり,術中迅速病理診断および開腹所見にて卵巣癌を否定できないと診断したため,両側付属器摘出,体網切除,骨盤リンパ節生検を施行.最終病理診断では粘液性腺癌との鑑別に苦慮したが,最終的に微小浸潤を伴う粘液性嚢胞性境界悪性腫瘍と診断.卵管にも病巣を認めたため,進行期はpT2cN0M0とし,術後補助化学療法を施行している.しかし術後10カ月で骨盤内に嚢胞性腫瘍を認めたため,再発を考慮し腫瘍切除術を施行.病理診断にて初回同様,粘液性嚢胞性境界悪性腫瘍と診断された.《結論》上皮性卵巣境界悪性腫瘍の予後は良好であった.今後症例数を増やした後方視的さらには前方視的検討を行い,再発リスク因子や経過観察法の確立をしていく必要がある.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 204-204, 2010


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