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		第119回学術集会(平成22年6月13日(日))
  
		【一般演題】 
		子宮体癌 ・子宮体部扁平上皮癌の一例
  
		伊豆田 千夏1), 大塚 伊佐夫1), 山田 卓博2), 大内 久美1) 
		亀田総合病院産婦人科1), 静岡赤十字病院産婦人科2)
  
		  
		子宮体部に生じる扁平上皮癌は稀であり,本邦では約20例ほどの報告が認められるに過ぎない.子宮体部扁平上皮癌は閉経後に多く,平均年齢は67歳,約60%では病変は子宮に限局し,予後は比較的良いものの,III期症例の生存率は20%程度とされている.我々は,傍大動脈リンパ節転移を伴う子宮体部扁平上皮癌を経験したので,文献的考察を交えて報告する.症例は69歳,3回経妊2回経産.子宮頸部がん検診後から持続する性器出血を主訴に当科を初診.子宮内膜の肥厚はなく,子宮内膜細胞診も陰性で,頸部細胞診も異常はなかったことから経過観察となった.その後も少量の血性帯下が持続したため,3カ月後に再診.子宮内膜が8mm程度に肥厚しており,内膜組織診で扁平上皮癌を認めた.骨盤MRでは子宮内腔に充満し,筋層全体に浸潤する病変を認め,PET-CTで右外腸骨領域に異常集積が認められており,リンパ節転移が示唆された.SCC抗原は1.8ng/ml.腹式子宮全摘,両側附属器切除,骨盤および傍大動脈リンパ節摘出を施行した.病理所見では一部に肉腫様変性を認める子宮体部扁平上皮癌の診断で,左卵巣間膜,右外腸骨および傍大動脈リンパ節に転移を認めた(IIIc期).現在,術後化学療法としてpaclitaxelおよびcarboplatinを施行中である.
 
  
		日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2)
		212-212, 2010 
		 
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