|
<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る
第119回学術集会(平成22年6月13日(日))
【一般演題】
優秀演題産科 ・当院で発症した子癇13例の検討
白銀 恵, 米澤 美令, 山下 恵理子, 平泉 良枝, 渡邉 秀樹, 村田 知昭, 木下 和哉, 里見 操緒, 鈴木 俊治
葛飾赤十字産院産婦人科
平成14〜20年度に当院で妊娠・分娩管理中に発症した子癇13例(発症率0.09%;単胎妊娠11例,双胎妊娠2例)について後方視的検討を行った.母体の平均年齢は31歳で,10例が初産婦であった.妊娠子癇が1例,分娩子癇が8例,産褥早期子癇が3例,産褥後期子癇が1例であった.平均分娩週数は37.5週で,11例が妊娠37週以降の発症・分娩であった.結果として,妊娠高血圧症候群を全例に認めた(高血圧症:5例,高血圧腎症:8例)が,4例は軽症血圧であった.前駆症状は,頭痛が4例,気分不快・悪心が2例,悪寒が1例で,5例は前駆症状を認めなかった.発症前の母体血圧は平均158/99mmHgで,重症高血圧が6例,軽症高血圧が4例で,他の3例は子癇発症後に初めて妊娠高血圧症候群と診断された.尿蛋白は7例に,浮腫は6例に認めたのみであった.1例がIUFDとなり,6児に新生児仮死を認めたが,生存児の長期予後は良好であった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2)
215-215, 2010
|