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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))
【一般演題】
産科治療・その他 ・米国血液銀行協会ガイドラインを遵守する当院の臍帯血保管
齋藤 弘一, 森田 豊, 内田 紗知, 室本 仁, 間瀬 徳光, 難波 直子, 竹内 沢子, 疋田 裕美, 上田 万莉, 石田 友彦, 丸茂 元三, 大橋 浩文
板橋中央総合病院産婦人科
臍帯血には,造血幹細胞をはじめ,様々な幹細胞が含まれており,臨床の場において造血幹細胞移植のみならず脳性麻痺や糖尿病の治療など,様々な臨床治験で使用され始め,幅広い有用性が理解されつつある. 当院では,臍帯血の個人保管希望に対して,患者からのインフォームドコンセントを得た上で,臍帯血の採取依頼に応じている.また,中立性の観点から特定の保管会社を推薦せず,基本的にはクライアントが希望した会社で保管することにしている. 一方,当院においては,当院倫理委員会の承認後,2004年から臍帯血の個人保管施設を開設し,臍帯血の採取から保管までを迅速かつ柔軟に対応できるようにした.この施設は,諸外国,特に米国でほとんどの民間バンクが採用している米国血液銀行協会(AABB:American Association of Blood Banks)のガイドラインを遵守している.また,AABBのガイドラインは,一般の輸血を基準に決められてはいるが,2年に1度改訂され,近年は細胞治療の発展に伴い細胞治療も見据えたガイドラインとなっている. 保管施設において保管される臍帯血の品質は,将来臨床に利用可能な品質を保証できるものでなければならない.米国血液銀行協会ガイドラインを遵守する当院の臍帯血保管の試みについて報告したい.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2)
222-222, 2010
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