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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
卵巣癌
・IAP療法が奏功した卵巣子宮内膜間質肉腫の一例


齋藤 こよみ, 竹井 裕二, 佐藤 尚人, 鈴木 はる奈, 小林 真美, 藤原 寛行, 鈴木 光明
自治医科大学産婦人科


子宮内膜間質肉腫は,子宮内膜に原発する腫瘍であるが,稀に子宮以外の部位にも発生する.今回我々は卵巣原発の子宮内膜間質肉腫で,術後のIAP療法(ifosfamide750mg/m2 day1-5,epirubicin35mg/m2 day1,cisplatin15mg/m2 day1-5;4週毎)が奏功した症例を経験したので報告する.症例は20歳0経妊.下腹部痛,発熱を主訴に当科を受診した.超音波検査,MRI,CTで,腹水貯留,臍高に至る充実成分を伴う腫瘤を認めた.腫瘍マーカーはCA125が572U/ml,LDH377mU/mlであった.右卵巣由来の悪性腫瘍を疑い,手術を施行した.原発巣は右卵巣で,腫瘍の術前破綻があり,腹膜播種が著明であった.腫瘍の内腔には,変性した粘液様腫瘤や血腫が付着し,脆いゼリー状の組織を含んでいた.術中迅速病理診断は,悪性腫瘍ではあるが,組織型までは確定出来なかった.右付属器切除,大網切除,虫垂切除,左卵巣楔状切除を行った.腹水細胞診は陰性.小腸表面や後腹膜の小さな播種巣の他,S状結腸から直腸表面に板状に20×5cm大の腫瘍が残存した.最終病理診断は卵巣子宮内膜間質肉腫であった.術後化学療法としてIAP療法を選択し,6サイクル施行した.現在CA125は5U/mlまで低下し,画像上も再発所見を認めていない.本疾患に対する術後化学療法の有効なレジメンは確立されていない.子宮内膜間質肉腫に準じた化学療法レジメンを選択し,現在再発所見を認めていない.IAP療法が卵巣子宮内膜間質肉腫に対する化学療法レジメンの1つの選択肢となるかもしれない.稀な疾患であるため,臨床経過,病理像,化学療法等に考察を加えて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 238-238, 2010


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