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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
・巨大卵巣腫瘍を合併したPeutz-Jegher症候群の1例


今井 幸, 須賀 新, 須藤 ゆう, 山田 いづみ, 齋藤 知見, 木村 美葵, 寺尾 泰久, 加藤 聖子, 竹田 省
順天堂大学産婦人科


Peutz-jeghers症候群(以下PJS)は口唇周囲の色素斑と,消化管過誤腫瘍ポリープを特徴とする常染色体優性遺伝疾患で,悪性腫瘍が合併しやすいことが知られている.今回我々は,巨大性索卵巣腫瘍を合併したPJSの1例を経験したので文献的考察を踏まえて報告する.症例は23歳,既往歴として気管支喘息,4歳時に口唇に色素斑沈着を認めPJSと診断.消化管ポリポーシスのため,9歳,11歳時小腸切除術2回,10歳,15歳時上部消化管内視鏡によるポリープ切除術を2回施行している.家族歴は特記すべき事項なし.腹部膨満感及び両下肢浮腫を主訴に初診.内診で,剣上突起まで及ぶ巨大腫瘤を認めた.造影MRI検査では,上腹部に及ぶ約30cm大,造影効果に乏しい,巨大多房性嚢胞性腫瘍を認めた.腫瘍マーカーは陰性であった.術前に大腸内視鏡検査施行したところ腸管内に多数のポリープを認めた.卵巣悪性腫瘍を疑い,腹式右付属器切除術と大網切除術を施行.病理検査では,mucinous cyst adenoma,嚢胞壁の肥厚した部分は中心部にhyaline物質を有する単一〜複合の輪状細管を認め,PJSに関連する輪状細管を伴う性索腫瘍であった.また,同時にポリープ切除,小腸部分切除も行ない,病理学的に粘膜筋板の分岐状増生に支えられた非腫瘍性腺管の増殖の所見のため,PJSによる過誤腫と診断した.PJSは,消化管の癌をはじめとする全身の諸臓器,特に生殖器(子宮頚部,卵巣)系での癌の発生率が高く,70歳代までの癌累積率は70%と高頻度であり,長期にわたる全身的な観察が必要と思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 239-239, 2010


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