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第119回学術集会(平成22年6月13日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
・大網成熟嚢胞性奇形腫との鑑別を要した卵巣成熟嚢胞性奇形腫茎捻転の1例


横道 憲幸, 吉岡 範人, 細沼 信示, 矢作 奈美子, 大原 樹, 和田 康菜, 近藤 春裕, 戸澤 晃子, 鈴木 直, 小林 陽一, 木口 一成, 石塚 文平
聖マリアンナ医科大学産婦人科


【緒言】我々は画像診断の所見として卵巣成熟嚢胞性奇形腫が経時的に腹腔内を移動したため大網成熟嚢胞性奇形腫との鑑別が必要であった症例を経験したので報告する.【症例】47歳,0経妊0経産.下腹痛を主訴に当院初診となり,精査の結果10cm大の左卵巣腫瘍茎捻転が疑われた.身長150cm,体重140kg(BMI 60kg/m2)の高度肥満であり,さらに拡張型心筋症による心機能低下を合併していたことから手術のリスクが高いと判断し,また臨床症状も落ち着いていたため経過観察とした.約5年間,腹部CTによる経時的な画像診断を施行した結果,卵巣腫瘍の位置が右上腹部から左上腹部に移動していたため,大網成熟嚢胞性奇形腫の可能性が示唆された.今回,体重が77kg(BMI 34kg/m2)まで減量し,心機能も改善したため開腹手術を施行した.新生児頭大に腫大した左卵巣は右上腹部に移動し,一部大網と癒着していたが,大網からの血流は認められなかった.固有卵巣靭帯は自己切断され,一方,左卵巣提索は捻転し約30cmの長さにまで伸展され残存していた.過伸展された卵巣提索を処理し左子宮付属器摘出術を施行し,最終病理組織診断は成熟嚢胞性奇形腫であった.【結語】経時的な画像診断により卵巣腫瘍の位置が変化する症例は稀であるが,卵巣提索の過伸展を伴う茎捻転や,大網成熟嚢胞性奇形腫の可能性も念頭におく必要性があることが考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 47(2) 241-241, 2010


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